マウング・オッカーの映画界のキャリアは、15歳の時に父である、ミャンマーの著名な映画監督U・Wunnaの長編映画《Dat-khe》に主演したことから始まった。2009年には、ヤンゴン映画学校に入学し、監督業に挑戦。大学で哲学を専攻していた彼の初のドキュメンタリー《Charcoal Boy》は、ミュンヘン国際学生映画祭をはじめ、コンペティション作品として16の国際映画祭で上映された。2015年5月には、ミャンマー映画遺産プロジェクトのためのデータ収集のため、映画アーカイヴの研究者として活動。最近では、イタリア・ボローニャで国際フィルムアーカイヴ連盟(FIAF)が実施する映画修復サマーコースを修了。2017年に、友人たちと一緒に、放置された古いミャンマー映画を救うことを目的に、「Save Myanmar Film」のプロジェクト・ディレクターとして活動を開始。2018年には、「Save Myanmar Film」の多大な努力により、ミャンマー最古の無声映画《エメラルド・ジャングル》(1934年)がユネスコのアジア太平洋地域登録簿に登録されることに成功した。以来、プロジェクトを主導し、現存する古いミャンマー映画の保存活動を継続している。2019年6月に、「Save Myanmar Film」プロジェクトが東南アジア太平洋地域視聴覚アーカイブ連合(SEAPAVAA)の「Best Archival Project in the Region Award」を受賞。現在、オッカーはタイ国立フィルムアーカイブと日本の国立映画アーカイブとの2つの映画修復プロジェクトに取り組んでいる。