ヴェトナム中部高原の小さな町バンメトート生まれ。チュオンは記憶と現在の瞬間に生きながら、ドキュメンタリーとフィクション、個人と非個人の間の物語とイメージを、故郷の風景、幼少期の記憶、ヴェトナムの歴史的背景を描くことで紡ぎ出す。映画では、抽象的概念やイメージと撮影中のリアルな即興を組み合わせる実験を行ってきた。クレルモン・フェラン国際短編映画祭(フランス)、オーバーハウゼン国際短編映画祭(ドイツ)、ロッテルダム国際映画祭(オランダ)、釜山国際映画祭(韓国)、Les Rencontres Internationales Paris-Berlinなどの国際映画祭や展覧会に出品。釜山国際映画祭のアジアンフィルム・アカデミー(2012年)、ベルリン国際映画祭のベルリナーレ・タレンツ(2016年)に参加。第20回Videobrasil(サンパウロ)で主要な芸術賞を受賞。長編2作目となる《The Tree House》(2019年)が第72回ロカルノ国際映画祭(フィルムメイカーズ・オブ・ザ・プレゼント コンペティション部門)でプレミア上映され、「映画祭ベスト3のプレミア」(MUBI)、「記憶と映画制作への頌歌」(The Film Stage)と評価された。その後も、第57回ニューヨーク映画祭とウィーン国際映画祭、三大陸映画祭、ロッテルダム国際映画祭、コペンハーゲン国際ドキュメンタリー映画祭でも上映。