自らの尾を噛む蛇、ウロボロスは、死と同時に復活の象徴である。ガザから始まるこの実験的な劇映画では、LA、モハーヴェ砂漠、マテラ、マルティーナ・フランカ、そしてブルターニュという異なる場所で、ある男が別れの痛みを繰り返し体験する。男の痛みは傷ついたガザと重なるが、舞台となっている他の地域もまた、長い歴史のなかで繰り返された破壊や忘却、再生を、風景の中に刻んでいる。
Works
バスマ・アルシャリフ《ウロボロス》
バスマ・アルシャリフ《ウロボロス》2017/77分/英語、チヌーク語、イタリア語(英語・日本語字幕付)Ouroboros Film Still, 2017, Courtesy of the Artist and Galerie Imane Farès.