家族の写真をアニメーション化して静止画に命を吹き込む3作品では、歴史の陰となる個人の公にできない私的な物語を垣間見ることができる。フリッカー技術を使用したゲアの《フォトグラフィック・ファントムズ》は旧世界への旅をいきいきと描き、ギオリはサイレント時代のホームムーヴィーからかすかに動くポートレートを作成し、ひとコマずつ再撮影することでファシスト軍国主義が台頭する原因を探ろうとしている。シェーデルバウアーは、集合的記憶の中に存在する抑圧されたイメージに思いを巡らせるために、日本とドイツにおける自身の家族の歴史に向き合おうとしている。
ハーヴァード・フィルム・アーカイヴ所蔵の《アノニマトグラフォ》は16ミリフィルムで上映予定。
ゲスト・プログラマー:ヘイデン・ゲスト(ハーヴァード・フィルム・アーカイヴ・ディレクター)
日時:
2/15(土)11:30-
2/19(水)15:00-
会場:東京都写真美術館1Fホール
入場:各回 ¥550(前売)|¥1,100(当日)
※詳細は「チケット」欄をご覧ください
Works
アーニー・ゲア《フォトグラフィック・ファントムズ》
アーニー・ゲア《フォトグラフィック・ファントムズ》2013/26分
パオロ・ギオリ《アノニマトグラフォ》
パオロ・ギオリ《アノニマトグラフォ》1972/26分
シルヴィア・シェーデルバウアー《メモリーズ》
シルヴィア・シェーデルバウアー《メモリーズ》2004/19分/英語(日本語字幕付)