《本の上の本》は、作家の父親が所持していた『外国の装丁集』という1988年の出版物をもとにつくられた、ヨーロッパの古書のためのカヴァーとアニメーションで構成される作品。《リサイクルド》は、写真家トーマス・ソーヴァンが北京郊外のリサイクル工場から回収した当地の人々の日常を撮影した写真から、レイによって選ばれた3000点以上を用いてつくられたアニメーション。どちらの作品も、複製品・複製メディアである書籍や写真に対して市井の人々が持っていた特別な思いを、緻密なアニメーションによって蘇らせている。
レイ・レイ《本の上の本》2013-/マルチチャンネル・ヴィデオ・インスタレーション、書籍/作家蔵