水の中の光と闇を撮ってみたい、その動機から、メキシコ、ユカタン半島北部に点在する、マヤの洞窟泉をめぐり、その旅を2019年に映画《セノーテ》として発表した小田香。本展示は、現世と黄泉の世界を結ぶと信じられる洞窟泉セノーテをめぐる旅のなか、小田が8ミリフィルムやiPhoneのカメラで水中や地上を撮影した素材をもとに、三面映像インスタレーション《Day of the Dead(死者の日)》、8ミリフィルムによる旅日記《ラッシュフィルム》、そして生贄として捧げられた少女たちの像を描いた《muse》シリーズによって構成されている。メキシコで古くから伝わる「死者の日」や、ユカタン半島の景色、人々。カメラの先の世界から映し出される、セノーテの光と闇は、生者と死者が交差する場所、人々の遠い記憶を反響させ続ける。
《Day of the Dead》
2021年
3チャンネル・ヴィデオ・インスタレーション
11分50秒
《セノーテ・ラッシュフィルム》
2019年
フィルム・インスタレーション
[8ミリフィルムを16ミリフィルムへブローアップ]
60分(会期中4回に分け上映)
①2月4日(金)、②2月8日(火)、③2月12日(土)、④2月17日(木)
2月12日のフィルムの交換は13日に変更になりました。楽しみにされていた方にはお詫び申し上げます。
《muse》シリーズ
2016-2018年
油、ビーズ、樹脂、板ほか
300×190×15mm