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[スペシャル上映]
ジョナス・メカス生誕百年記念
ジョナス・メカス―3章のフィルム・プログラム

2023年2月4日 15:00- 2023年2月10日 15:00- 2023年2月19日 11:00-

東京都写真美術館 1F ホール

[スペシャル上映]<br>ジョナス・メカス生誕百年記念<br>ジョナス・メカス―3章のフィルム・プログラム

ジョナス・メカス《アンディ・ウォーホルの授賞式》1964年/12分
東京都写真美術館蔵

ジョナス・メカスの映画作品に新しい角度からアプローチし、彼の映画制作をアメリカの前衛芸術の広い文脈の中で明らかにすることを目的とし、3つの章を設けた。メカスの知的、組織的、 そして経営的な活動、さらに芸術としての映画を見る新しい習慣を育むことへの献身、および、映画制作者に刺激を与えた多様なコンテクストを紹介する。[イネサ・ブラシスケ、ルーカス・ ブラシスキス]

ゲスト・プログラマー:イネサ・ブラシスケ、ルーカス・ ブラシスキス

日時:2月4日(土)15:00- | Q&A:イネサ・ブラシスケ、ルーカス・ ブラシスキス[日英逐次通訳付]

*Q&A終了予定時間:19:10
2月10日(金)15:00-
2月19日(日)11:00-
会場:東京都写真美術館1Fホール
料金:1,500円(前売) 1,800円(当日)
※詳細は「チケット」ページをご覧ください。

 

※上映時間:計218分(予定、休憩含む)

第1章 84分

第2章 73分30秒

休憩 10分

第3章 50分30秒

 

 

 

Works

第1章 歴史を記述すること、歴史へ記述されること:ニューヨーク前衛の記録とポートレイト

ジョナス・メカスの映画用語は自伝的で、フィクションとドキュメンタリーの両方を結び付け、個人的な経験と彼の時代の社会文化的風景を融合させている。アンディ・ウォーホルのスタジオ「ファクトリー」、アメリカの劇団「リヴィング・シアター」、フルクサスの創始者ジョージ・マチューナスなど、戦後芸術の最も重要な出来事やニューヨークの前衛芸術シーンの伝説的な人物を記録した作品は、非常に大きな歴史的価値を持つ。それだけでなく、メカスは、前衛映画の基盤の創設者、批評家、オーガナイザーという立場で、彼自身も戦後アメリカのアートシーンの中心人物となり、仲間の映画作家たちのカメラに収められた。
ジョナス・メカス《アンディ・ウォーホルの授賞式》 Jonas MEKAS, <em>Award Presentation to Andy Warhol</em>

ジョナス・メカス《アンディ・ウォーホルの授賞式》

1964年/12分/16ミリフィルム/サウンド
東京都写真美術館蔵

ジョナス・メカス《ゼフィーロ・トルナー、あるいはジョージ・マチューナス(フルクサス)の生活風景》 Jonas MEKAS, <em>Zefiro Torna, or, Scenes from the life of George Maciunas (Fluxus)</em>

ジョナス・メカス《ゼフィーロ・トルナー、あるいはジョージ・マチューナス(フルクサス)の生活風景》

1992年/35分/デジタル(オリジナル:16ミリフィルム)/英語[日本語字幕付]/配給:The Film-Makers’ Cooperative

ストーム・デ・ハーシュ《Newsreel: Jonas in the Brig》 Storm de HIRSCH, <em>Newsreel: Jonas in the Brig</em>

ストーム・デ・ハーシュ《Newsreel: Jonas in the Brig》

1964年/5分/デジタル(オリジナル:16ミリフィルム)/サイレント/配給:The Film-Makers’ Cooperative

ギデオン・バックマン《Jonas》 Gideon BACHMANN, <em>Jonas</em>

ギデオン・バックマン《Jonas》

1968年/32分/デジタル(オリジナル:16ミリフィルム)/英語 [日本語字幕付]
配給:RE:VOIR

第2章 カメラを持った遊歩者(フラヌール)

1965年、ジョナス・メカスがフルクサスのメンバーである日本人アーティスト、塩見允枝子に送ったカードには、「ジョナス・メカスは立ち止まっていた」と書かれている。メカスは塩見のインストラクション(指示)を用いた世界的なイヴェントシリーズ〈空間的な詩(Spatial Poem)〉(1965-75)に招待され参加した。このシリーズのふたつ目のイヴェント《Direction Event》(1965)で、塩見は1965年10月15日午後10時(グリニッジ標準時)に、人々が移動したり、向かう方向を同時に記録しようとした。前述のカードに記されたメカスの回答には短い「静止」が含まれているが、むしろ、彼の作品を特徴づけるのは、静止よりも旅、分散、接続性であり、まさに彼の生活の一形態であった。
メカスの人生とキャリアは地理的な移動によって大きく特徴づけられている。メカスは、おそらく最も有名な作品群において、強制移住というトラウマ的な体験に由来する実存的状態としてのホームレス(行き場のない状態)の感覚を捉え、ニューヨークのリトアニア移民のコミュニティを筆頭に、避難民の生活を撮影したのである。移動性は彼の映画作品全体にとって、実に不可欠なものだった。メカスと共に日々、街中や都市、大陸を移動した彼の16mmフィルムカメラ「Bolex」によるイメージは、数年後に一本の日記映画としてまとめられていく。そしてメカスは旅をした。友人を訪ねるためだけでなく、経営やキュレーターとしての役割を果たすという、あまり表に出ない理由のためでもあった。そして旅というテーマが浮き彫りにされ、つまり〈旅の歌〉と呼ばれる一連の紀行映画の題材となったのである。
ジョナス・メカス《Williamsburg, Brooklyn》 Jonas MEKAS, <em>Williamsburg, Brooklyn</em>

ジョナス・メカス《Williamsburg, Brooklyn》

2003年/15分/デジタル(オリジナル:16ミリフィルム)/サイレント/配給:The Film-Makers’ Cooperative

ジョナス・メカス《カシス》 Jonas MEKAS, <em>Cassis</em>

ジョナス・メカス《カシス》

1966年/4分30秒/デジタル(オリジナル:16ミリフィルム)/サウンド/配給:The Film-Makers’ Cooperative

ジョナス・メカス《旅の歌》 Jonas MEKAS, <em>Travel Songs</em>

ジョナス・メカス《旅の歌》

1967-1981年/25分/デジタル(オリジナル:16ミリフィルム)/英語[日本語字幕付]|配給:The Film-Makers’ Cooperative

ジョナス・メカス《Song of Avignon》 Jonas MEKAS, <em>Song of Avignon</em>

ジョナス・メカス《Song of Avignon》

1998年/5分/デジタル(オリジナル:16ミリフィルム)/英語[日本語字幕付]
配給:RE:VOIR

ジョナス・メカス《富士山への道すがら、わたしが見たものは…》 Jonas MEKAS, <em>On My Way to Fujiyama, I Saw...</em>

ジョナス・メカス《富士山への道すがら、わたしが見たものは…》

1996年/24分/16ミリフィルム/サウンド(Dalius Naujokaitis)

配給:メカス日本日記の会

第3章 時間とまなざしの動き:マリー・メンケン監督作品特集上映

戦後のニューヨークの前衛映画界は、ほとんどが男性優位の環境だった。1970年代にアンソロジー・フィルム・アーカイヴズが企画した「エッセンシャル・シネマ・レパートリー」には、女性監督の作品はわずかだという悪評もある。しかし、ジョナス・メカスが新天地のニューヨークで出会ったマヤ・デレンやシャーリー・クラーク、ストーム・デ・ハーシュといった、すでにアメリカの前衛映画界で監督やオーガナイザーとして活躍していた優れた女性作家たちは、いずれも彼の職業人生と映画的感性に影響を残すことになる。なかでも、画家から映画監督に転身したマリー・メンケンはNYアンダーグラウンドの伝説的存在で、メカスら多くの前衛映画作家に多大な影響を与えた人物である。1962年、チャールズ劇場でメンケンの作品を観たあと、メカスは『ヴィレッジ・ヴォイス』のコラムで以下のように述べた。「現実主義者は建物の正面、輪郭、街、木しか見ない。メンケンはそこに時間とまなざしの動きを見ている。彼女は木に心の動きを見る。彼女はそれらを通して、またそれらを超えて見ている。彼女は見たものすべてを視覚的に記憶しているのだ」。
マリー・メンケン《Glimpses of the Garden》 Marie MENKEN, <em>Glimpses of the Garden</em>

マリー・メンケン《Glimpses of the Garden》

1957年/4分/デジタル(オリジナル:16ミリフィルム)/サウンド

配給:The Film-Makers’ Cooperative

マリー・メンケン《Notebook》 Marie MENKEN, <em>Notebook</em>

マリー・メンケン《Notebook》

1962年/10分/デジタル(オリジナル:16ミリフィルム)/サイレント/配給:The Film-Makers’ Cooperative

マリー・メンケン《Go Go Go》 Marie MENKEN, <em>Go Go Go</em>

マリー・メンケン《Go Go Go》

1964年/デジタル(オリジナル:16ミリフィルム)/サイレント/11分30秒/配給:The Film-Makers’ Cooperative

マリー・メンケン《ライツ》 Marie MENKEN, <em>Lights</em>

マリー・メンケン《ライツ》

1966年/デジタル(オリジナル:16ミリフィルム)/サイレント/6分30秒/配給:The Film-Makers’ Cooperative

マリー・メンケン《Sidewalks》 Marie MENKEN, <em>Sidewalks</em>

マリー・メンケン《Sidewalks》

1966年/サイレント/6分30秒/配給:The Film-Makers’ Cooperative

ジョナス・メカス《サーカス・ノート》 Jonas MEKAS, <em>Notes on the Circus</em>

ジョナス・メカス《サーカス・ノート》

1966年/12分/デジタル(オリジナル:16ミリフィルム)/サウンド/配給:The Film-Makers’ Cooperative

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