《人のセックスを笑うな》や《ニシノユキヒコの恋と冒険》など、人間同士の複雑な感情を繊細に描いた話題作を発表してきた映画監督・井口奈己。恵比寿映像祭2023では、映画作りへの衝動・情熱を感じさせる新旧作品群を紹介。ドキュメンタリー映画への初挑戦となった近作（井口奈己特集①）に加え、初監督作品ほかを改めて上映する（井口奈己特集②）。

《犬猫（8mm）》は自主制作による初監督作品。幼馴染ながら微妙に仲の悪いヨーコとスズは、中国へ留学するアベチャンの留守宅をヨーコが預かることになったことから、一軒家で2人暮らしを始める。ヨーコが想いを寄せる三鷹君とスズが知り合い、部屋に招待したことから雲行きは怪しくなり……。《だれかが歌ってる》は、日常に生じた偶然をめぐる物語と人々の感情、そして歌声が交差する、井口映画の魅力を豊かに湛えた短編。

《だれかが歌ってる》
監督・脚本・編集：井口奈己　撮影・仕上げ：鈴木昭彦
絵：山口一郎　音楽：細海魚
出演：森岡未帆、川井優作、秋谷悠太、北口美愛、細海魚、新居昭乃、山口一郎

《犬猫（8mm）》 ※2/9（木）は、8ミリ版、2/18（土）はデジタル版での上映になります。
監督：井口奈己　撮影・録音：鈴木昭彦　制作：佐野久仁子
出演：小松留美、塩谷恵子、鈴木卓爾、川原啓介、阿部美奈子、小林花よ、矢口史靖、猫田直、内屋敷保、関口里織