本作は、顕微鏡標本を専門とする研究者であった亡き夫へのオマージュとして、1931年に出版された大判のポートフォリオである。「MICROGRAPHIE DÉCORATIVE」(装飾的顕微鏡写真)の名のとおり、サイの角や馬の蹄、珪藻、植物の細胞や種子などの顕微鏡写真を形式美によって表現し、写真の装飾的応用を提唱した。顕微鏡というテクノロジーを介して肉眼では見えないイメージが可視化され、科学と視覚芸術を組み合わせた新たな表現が生み出されている。
日時:2023年2月3日(金)〜2月19日(日)10:00-20:00(最終日は18:00まで) ※6日(月)、13日(月)は休館
会場:東京都写真美術館B1F展示室