「東京国際ろう映画祭」が上映してきた作品を4つのプログラムで紹介する。稀代のろう映画監督・深川勝三による1970年代の東京を舞台にした人間ドラマ《たき火》、ろう者たちの音楽を問う《LISTEN リッスン》、家族の不条理を描く《田中家》、インド人の盲目の蠟燭職人と日本人のろう者の舞踏家を追ったロードムービー《TOTA》—— 目で生きる人たちの感覚や知覚を通じて浮かび上がってくる表象や新たな概念を体験し、この世界を捉え直していく4作品。[牧野依里]
「東京国際ろう映画祭」は、聾(ろう)者と聴者がスタッフとして協働しながら、ろうにまつわる優れた中長編を上映する映画祭。2017年より隔年開催を重ねている。《TOTA》は、インド人の盲目の蝋燭職人と、日本人の聾の舞踏家を追ったロードムービー。二人がインドで出会い、共通の言葉も、また共有できる視覚・聴覚情報もない状況から、互いの存在を認識していく姿をとらえる。そこに生まれた二人だけの言語と空間から、コミュニケーションの根源を問う。
ゲスト・プログラマー:牧野依里(東京国際ろう映画祭ディレクター、映画作家)
リンク:東京国際ろう映画祭
日時:2月12日(日)15:00- | Q&A:牧原依里、八幡亜樹[オンライン/手話通訳付]
会場:東京都写真美術館1Fホール
料金:800円(前売) 1,000円(当日)
※詳細は「チケット」ページをご覧ください。
Works
八幡亜樹《TOTA》
2012年/52分/サイレント(一部音あり)/日本手話・日本語・ヒンディー語(日本語字幕・英語字幕)
© Aki Yahata