映像祭の上映プログラムでは、これまでにもオーストラリア、クロアチア、
中国などの作家の作品を特集してきましたが、今回は韓国にフォーカスし、
現代美術アーティストの映像作品を紹介します。
「ディープストラクチャー」と題し、若手からミッドキャリアまでの
活躍目覚ましい6人の韓国人アーティストによる8作品は、
いずれも独自の視点から韓国の現在の姿をとらえ、その深層を映し出しています。
日常の生活用品を用いた造形、インスタレーションで知られる
ヤン・へギュの「開かれていく場所」は、日常の風景の中で目にするものが、
抽象彫刻やインスタレーションへと変容していく過程を彷彿とさせる映像作品です。
ヂョン・ヨンドゥの「空中庭園」では、虚実を織り交ぜた逸話が
歴史的建造物や本物の山々を借景とした映像の中で語られていきます。
社会的、政治的な現状をテーマとするパフォーマンスの記録を作品化する
イム・ミヌクは、「ポータブルキーパー」と「手の重さ」の2作品を出品。
韓国に特有なユニークな釣り堀を舞台にしたク・ドンヒの「キングフィッシュ」には、
失われつつある情景へのオマージュやそこに繰り広げられる人間模様へのアイロニーが込められています。
アーティストの集う街へと生まれ変わりつつある、ソウル市内の
古い工場街を描いたチェ・ワンジュの「文來(糸車)」は
ドキュメンタリーの手法に演劇的な要素を加えて力強く描き出しています。
ナム・ファーヨンの「ピンピンピン」「内なるゴーストを傷つけないように」で
繰り広げられる、儀式のように軽やかで詩的なパフォーマンスは、瑞々しい感性に溢れています。
映像祭会期中にはヂョン・ヨンドウ、イム・ミヌクが来日し、下記の予定で関連企画に参加します。
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韓国作家関連企画
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〇ヂョン・ヨンドウ: (※展示部門にも出品)
2月10日の上映会に来場、2月11日にAIT(アーツイニシアティブトウキョウ)でトークを行います。
http://www.yebizo.com/#pg_partner11
http://www.a-i-t.net/ja/future_archives/2012/01/4ait-artist-talk-58.php
〇イム・ミヌク
2月19日には16:00~ラウンジトークを行い、その後18:30からの上映会にも来場します。
http://www.yebizo.com/#pg_talk10
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是非、この機会に上映プログラムをご覧いただき、トークなどの貴重な機会に
作家と直接触れ合い、最新の韓国現代美術の息吹を感じてください。[H.K]
ヂョン・ヨンドゥ《空中庭園》 JUNG Yeondoo, Hanging Garden /2009/15分43秒/韓国語※日本語字幕付(Dialogues in Korean)
イム・ミヌク《ポータブルキーパー》 LIM Minouk, Portable Keeper/2009/12分53秒
韓国現代美術の息吹を!明日はヂョン・ヨンドウの関連トークも。 はコメントを受け付けていません。
明日より、いよいよ第4回恵比寿映像祭「映像のフィジカル」を開催致します!
本日は先駆けて来日作家を囲んでの記者会見及び内覧会などが開催されました。
いかのその映像を成り立たせているかや、どのような視点でその作品制作に至ったのか、
また、集大成の作品に至るその過程についてなど、それぞれの作家視点で丁寧に語られました。
国内外で活躍する第一線級の作品から、
恵比寿映像祭ならではの新作、
美術館から飛び出して拡張した作品や
アーティストとのふれあいや学術的な議論、
地域のアート施設とのコラボレーション、
見て感じて体感する作品やパフォーマンスなど
多岐に渡る作品が出揃い、楽しみ・感じ方は実に様々です。
恵比寿映像祭のカッコは、みんなでカッコの中に入れて
映像とは何だろう?を考えてみようという視点から形作られたロゴです。
一度、鑑賞頂く皆さまそれぞれの視点で、考えたり、楽しんだり、感じたりして頂きたい15日間です。
作品について語るそれぞれのアーティスト_ 《eyewalker》について語るexonemo
サラ・モリス《線上の各点》_展示の様子より
会期中トークなどに出演で駆けつけてくださった作家の皆さん
明日より、第4回恵比寿映像祭が始まります。 はコメントを受け付けていません。
今年の映像祭では、「映像のフィジカル」を出発点に、ライブイベント
「シー・ディス・サウンド」を開催。その企画を実現させたキュレーターからの
”キュレーターズeye”をお知らせ致します。
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ここでは、ライブだけに特別に参加する作家にフォーカスして紹介していきます。
映像と音の関係を考えた時に、映像を補う要素として
音が使われること多いかと思いますが、今回出演するevalaは、
その関係を逆転させたようなライブパフォーマンスを見せてくれます。
今回の「シー・ディス・サウンド」の象徴とも言うべきそのパフォーマンスは、
「闇の中で見る映画」のような、視覚的な要素がない真っ暗な空間で、
音のみを使って観客のイマジネーションの中に映像を映し出して行く立体音響作品です。
通常、音は水の波紋のように、音が鳴った場所から広がって行きますが、
立体音響空間では、何もない空間から音が聞こえるような特異な空間が
立ち現れ、新しい没入感を生み出します。
また、「シー・ディス・サウンド」のもう一方の側面である、映像と音の関係性を
独自の切り口で表現する出演者としてドラびでおが参加します。
ドラびでおは、ドラムに特殊な装置を取り付け、ドラムをたたくことで、
再生している映像をコントロールできる装置を開発し、政治家の演説や
映画のワンシーンなどをシニカルにモンタージュしてきました。
今回は、演奏装置をドラムからDORAnomeという新開発のディバイスとともに登場します。
そして、無数の素粒子の運動を映像的に表現するTypingmonkeysは
今回、NECのFull HDプロジェクターを使用し、より高密度・高精細な
映像表現を見せてくれるでしょう。
今回、トップバッターで出演する和田永のブラウン管を楽器に変える
《Braun Tube Jazz Band》は、電気的なシグナルによって生成される
映像のフィジビリティを体現してくれます。
その他、恵比寿映像祭のシンポジウムや展示などにも出演する
松井茂と長嶌寛幸による新ユニットやexonemo、
DJピロピロa.k.a.大木裕之らのパフォーマンスも見逃せません。
どうぞお楽しみに。 [J.Y]
(左上)evala(右上)ドラびでお(右下)Typingmonkeys(左下)和田永
恵比寿映像祭公式ページ ライブイベント「シー・ディス・サウンド」
http://www.yebizo.com/#pg_live
●チケット情報
http://www.yebizo.com/#contents/info3
●日時:2012年2月18日(土)17:00‐20:20(開場:16:30)
●会場:ザ・ガーデンルーム(恵比寿ガーデンプレイス内)
定員制につき有料:クロージング・ライヴ=前売2,000円 当日2,500円/定員350名/自由席/入場整理番号付
キュレーターズeye: シー・ディス・サウンド はコメントを受け付けていません。
今年の見どころ4つ目は、映像の記録性と共有をめぐる主題です。
消えゆく記録を留める方法として、映像の役割を考えることは、
その可能性と困難さの両方を私たちに突きつけます。
高度経済成長期の日本を伝える記録としても貴重な文化遺産
である往年の科学映画や、アパルトヘイト政策撤廃後の
南アフリカ共和国にあって集団の記憶を個人の表現として
引き受けるウィリアム・ケントリッジのアニメーション作品、
異なる習慣や文化背景を映像で記録する映像人類学の
最新動向の特集上映、また東北大震災の記憶を、
どのように記録・共有することができるかという切実な課題とともに、
口承記録による歴史記述(オーラル・ヒストリー)のあり方をも問う
《なみのおと》の上映など、この主題に向かうアプローチはさまざまです。
あわせて、日進月歩のデジタル化の波に対して、映像をどのように
保存・継承するのかというアーカイヴの課題を、非商業映画やアート
の分野で実践してきた国内外の三組織のケーススタディとともに
考察するシンポジウムも開催します。
ウィリアム・ケントリッジ《アザー・フェイシズ》のための素描、2011[参考図版]
濱口竜介、酒井耕《なみのおと》
今年のみどころ4:記憶・記録・共有(アーカイヴ) はコメントを受け付けていません。
二つめの各論は、「映像と音」という主題です。
映像を体験するうえで、聴覚は重要な役割を果たします。
また映画は、ともに時間をともなう芸術として、しばしば音楽になぞらえて論議されてきました。
展示作品のなかに音響効果が重要な役割を果たす作品が
複数含まれるのはもちろんのこと、上映プログラムでは、
音楽家・ジム・オルークをゲスト・プログラマーに迎え、
独特の観点から選ばれた実験映画特集をお届けするとともに、
オルーク氏のライヴ演奏で無声映画の名作を観る至福の
スペシャル・ライヴ&上映プログラムが実現!
そのほかにも、青山真治監督による音楽評論家・
間章を追った長編ドキュメンタリー《AA》の上映と
「音楽と映像の交差点」と題した関連シンポジウムの開催、
文字通り「音をいかに見るか」をテーマにさまざまなアーティスト
が集うライヴ・イヴェント「シー・ディス・サウンド」、などが用意されています。
ジム・オルーク [上映プログラム「スペシャル・ライヴ上映feat.ジム・オルーク V.シェーストレム《霊魂の不滅》」に出演]
今年のみどころ3:音から映像を考える はコメントを受け付けていません。
「映像のフィジカル」というテーマのもと、映像と物質的な空間との関係を考えることから、
各論のひとつとして、 「建築と映像」という主題を掲げました。
展示部門では、モダニズム建築をアーティストの視点でドキュメントした
サラ・モリスの新作が登場。日本からは、建築学科出身の
映像作家・大木裕之が、映像作品を見せる空間を、
会期中に作り替えていくというワーク・イン・プログレス式のインスタレーションや、
建築家・鈴木了二の映像論を体現する大型展示が、注目を集めることでしょう。
あわせて、鈴木了二氏をプログラマーに、広い意味での建築映像特集が編まれ、
さらに、鈴木氏の「物質試行」というコンセプトに、建築と映画両サイドから迫るレクチャーを催します。
異なる領域の横断を志向する恵比寿映像祭ならではのユニークな建築特集です。
鈴木了二《DUBHOUSE 51》東京国立近代美術館「建築はどこにあるの?
7つのインスタレーション」展(2010)より [参考図版] ⓒRyoji Suzuki
今年のみどころ2:建築から映像を考える はコメントを受け付けていません。
第4回の総合テーマは、「映像のフィジカル」。
映像の魅力を考えるうえで
のキーワードとなる「フィジカリティ」という言葉には、
大きく二つの意味が含まれています。
ひとつは、映像を成り立たせている「物質性」です。
どんな機材や技術をいかに使っているか、
あるいは、どんな状況(スクリーンの大きさや材質、
部屋の仕立てや音響効果、あるいは
作品の流通・共有の方法など)が選ばれているか
といった即物的な面を比較することで、
作品の愉しみ方や理解がさらに広がります。
もうひとつの意味は、「身体性」です。
映像は見る人がいなくては成り立ちません。
私たちは、さまざまな映像体験を通じて、
映像の中でしかありえない空間や時間を感じとったり、
知識だけではなく、意識や身体感覚が新しく塗り
替えられるような経験をしているはずです。
映像の豊かさと奥行きを、特に「物質性」と
「身体性」の両面から測ることができる、
そんな作品が、今年は特に選ばれています。
伊藤隆介《Film Studies オデッサの階段》2006 ミクストメディア・インスタレーション/東京都写真美術館蔵
今年のみどころ1:物質性と身体性(フィジカリティ) はコメントを受け付けていません。
恵比寿映像祭は、入場無料のフェスティバルで
展示やオフサイトプロジェクトなど会期中はご自由にご覧いただけます。
ただし、上映・ライヴ等定員制のプログラムについては、有料チケット制になりますが、
その前売券を来週末2012年1月14日 (土) よりチケットぴあで発売します。
今年はジョナスメカスのアジアプレミア上映、やニューヨークタイムズの動向を
追ったドキュメンタリーのアジアプレミア上映、そしてジム・オルークの
スペシャル・ライヴ付き上映、映像のデジタルアーカイヴのシンポジウムなど
数多くのみどころがありますので、お楽しみに!
チケット情報の詳細は下記をご覧ください。
一般発売:2012年1月14日 (土)
※ご購入の際には、6ケタのPコードが必要になります。各プログラムの日時につい
ては、チケットご購入の前にプログラムをご確認ください。
※当日券は各日10時より先着順で販売します。(上映は1Fホール受付、イヴェントは
1F総合受付にて)
※前売券は、各プログラム開催前日の正午まで販売します。また完売の場合、当日券
の販売はありません。
【購入方法】
1)お近くの店頭(チケットぴあ、セブン-イレブン、サークルK・サンクス)。
2)電話予約 0570(02)9999
3)チケットぴあ http://pia.jp/t/yebizo/
※チケットの買い方 >チケットぴあのお店・コンビニのサービスご案内
http://t.pia.jp/guide/retail.html
【受付座種】
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上映
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(東京都写真美術館1階上映ホール/自由席/入場整理番号付/
各回定員入替/190名)【Pコード:763‐103】
□1回券 ¥850(前売)/¥1,000(当日)
※全席自由席制:(チケットに入場整理番号つき)
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シンポジウム、レクチャー
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(東京都写真美術館1階上映ホール/自由席/入場整理番号付/
各回定員入替/定員190名)【Pコード:763-104】
□A. 映像アーカイヴの現在 ¥450(前売)¥600(当日)
□B. AAをめぐって ¥450(前売)¥600(当日)
※全席自由席制:(チケットに入場整理番号つき)
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レクチャー
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(東京都写真美術館1階アトリエ/自由席/入場整理番号付/
各回定員入替/定員70名)【Pコード:763-105】
□A. 仙台短篇映画祭 ¥350(前売)¥500 (当日)
□B. 物質試行と映像 ¥350(前売)¥500(当日)
※全席自由席制:(チケットに入場整理番号つき)
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ライヴ・イヴェント
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(ザ・ガーデンルーム(恵比寿ガーデンプレイス内)/スタンディング/
定員350名)【Pコード:763-106】
□シー・ディス・サウンド ¥2,000(前売)¥2,500 (当日)
※全席自由席制:(チケットに入場整理番号つき)
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上映×ライヴ
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(東京都写真美術館1階上映ホール/自由席/入場整理番号付/
各回定員入替/190名)【Pコード:763‐107】
□映像体験のフィジカリティ スペシャル・ライヴ上映feat.ジム・オルーク ¥1,500(前売)¥1,800 (当日)
※全席自由席制:(チケットに入場整理番号つき)
【お取扱い】
取り扱いについては、以下を確認いただき、ご対応お願いします。
・チケットぴあ(インターネット)
http://t.pia.jp/guide/orderbyphone.html
※1枚につきシステム利用料210円と店頭引取利用料105円がかかります。
(郵送の場合、1件につき600円がかかります)
・TEL申込み:0570-02-9999
※予約有効期限内までに店舗にてお引換えください。(予約有効期限は予約日+3日で
すが、申込み時にガイダンスが流れます)
・店舗直接申込み:チケットぴあ店舗、セブン-イレブン、サークルK・サンクス
※店頭でのご購入には、チケット代金以外に発券手数料105円(チケット1枚あたり)がかかります。
※営業時間は以下にてご確認ください。
http://t.pia.jp/guide/retail.html
来週1月14日(土)よりチケットの前売り発売を開始いたします。 はコメントを受け付けていません。
今年で第4回を迎える、恵比寿映像祭が静かに始まろうとしています。
今年のテーマは「映像のフィジカル」。
映像を成り立たせている物質性(フィジカリティ)に光をあて、
あえて映像の即物的な面を入り口に、具体的な作品を通じて、
映像の豊かさと可能性にあらためて迫ってゆきます。
第4回恵比寿映像祭がはじまります。 はコメントを受け付けていません。
地域連携プログラムが、各所で行われている様子は
以前にもお知らせ致しましたが、そんなパートナーの一つ
特定非営利活動法人アーツイニシアティヴトウキョウ[AIT/エイト]が
恵比寿映像祭にやってきます。
現代アートと視覚文化を考えるための 場作りを目的として2002年に
設立した団体ですが、そんな彼らが恵比寿映像祭出品作品をいくつか
選びながら、映像祭の「読み取り方」についてトークを行います。
「美術館はそんなに行ったことがない」「アートは難しくて」
「美術の歴史を知らないからどうやって作品を鑑賞したら
良いか判らない」…という人もご参加ください。
はたまた、今どきの映像についてや作品の読み解き方についての
解釈を話し合ってみたいという方も是非ご参加ください。
恵比寿映像祭の作品を更に深く鑑賞して頂ける
手掛かりとなるラウンジトークです。
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●インフォメーション
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25日(土)11:00~ 2階ラウンジにて
http://www.yebizo.com/#pg_talk12
地域連携パートナー、AITが恵比寿映像祭にやってきます。 はコメントを受け付けていません。