明日25日、1960年代映像文化のレクチャーを行います。

 

現在、国内外で注目される日本の1960年代文化。
いわば高度成長期において文化のカオスともいえる
特異な状況が生まれ、それは現在から振り返ってみても
色焦ることのない異彩を放っています。

第3回恵比寿映像祭では、政治と芸術が強烈な関係をなしえた
1960年代の日本を「運動=映画」という視点からひもとくシリーズ
上映プログラム12「Cinema=Movement/1960s」に関連し、
現在の海外における研究動向もふまえ、1960年代の
映像文化について考察します。

映画研究者の平沢剛氏がモデレーターとなって、
様々な議論を展開します。共に議論に参加してくださるゲストは、
詩人松井茂氏と映画研究者ローランド・ドメーニグ氏。

明日このレクチャーに参加してから、上映プログラムに
参加して頂くとかなり重要な議論に参加し、お過ごし頂けると思います。

ーーーーーー
●インフォメーション
ーーーーーー
25日(土)13:30~ 1階アトリエにて
http://www.yebizo.com/#pg_lecture3

25日(土)16:00~ 1階アトリエにて
http://www.yebizo.com/#pg_screen12

ダニエルとアルバロのレクチャー。

センター広場ではダニエル・ワイルドとアルバロ・カシネリの
最新プロジェクトを実施しています。二人が開発する
テクノロジーとレーザーの光を使った装置はふだん知覚することの
出来ない身体の動きや仕組みを楽しみながら考えることが出来ます。

そんなプロジェクトは夏の終わりから、東京大学情報理工学系研究科
システム情報学専攻石川小室研究室の特別協力を得て、一歩一歩
前進してきました。

レーザーのインタラクティブな反応をプログラミングする過程、
ウェアラブルデバイス(装着装置)にするための裁縫過程、
ダンスとインタラクションを融合させるダンサーたちとの協業、
インスタレーションの作品が環境的に合致するかどうかの試行錯誤。

どれも一筋縄ではいかないジャンルを超えた画期的な
挑戦ではありましたが、恵比寿映像祭の開幕に合わせて
二人は実現させました。

その過程について、またその思考について
ラウンジトークで参加者の皆さんにレクチャーを行いました。

アートと日常の境界線を横断し、身体の拡張を意識させる装置を提案したダニエル・ワイルド氏

アートと日常の境界線を横断し、身体の拡張を意識させる装置を提案したダニエル・ワイルド氏

アルバロ・カシネリ氏 今までの試行錯誤について語ります
アルバロ・カシネリ氏 今までの試行錯誤について語ります

ウェアラブルデバイスについての説明
ウェアラブルデバイスについての説明
身体に装着した際のLEDの出方について語るアルバロ氏

身体に装着した際のLEDの出方について語るアルバロ氏

熱心に聞き入る参加者の皆さん

熱心に聞き入る参加者の皆さん

地域連携、恵比寿界隈も色々な出会いがありました。

それぞれの場所で、それぞれに人が集い、作品を鑑賞し、
作家とコミュニケーションし、出会いと議論と体験とが
織りなすものは、貴重な時間だったと思います。

その一部の様子を記録写真でご紹介致します。

 

チェコセンターにて ヤン・シュヴァンクマイエル氏

チェコセンターにて ヤン・シュヴァンクマイエル氏同氏の作品展示

同氏の作品展示

同氏の作品展示

AITで映像祭出品作家のトークを開催

AITで映像祭出品作家のトークを開催

作品制作について語る松本力氏

作品制作について語る松本力氏

恵比寿映像祭上映プログラム参加の中田周作氏

恵比寿映像祭上映プログラム参加の中田周作氏

amuでは映像祭出品作品を資料上映しました

amuでは映像祭出品作品を資料上映しました

夢をキーワードに日常の思考を客観視するワークショップです

夢をキーワードに日常の思考を客観視するワークショップです

詩人三角さんをお迎えしてのフリーディスカッション

詩人三角さんをお迎えしてのフリーディスカッション

平日の展示室は比較的ゆっくりご覧になれます。

 

お陰さまで、第3回恵比寿映像祭を開幕しましてから
5日間が過ぎようとしています。週末は多くの方々に
お越し頂きましたが、平日は逆にゆっくり時間をとって
見に来たという御客様が多いように感じられます。

とはいえ、平日昼間は働いている方々にもお越し頂きたく
通常は18時閉館の当館ですが、恵比寿映像祭期間中は
20時まで開催しております。

ぜひ期間中、平日のご来館も御待ちしております。
展示室の様子を一部ご紹介致します。

映像のためのドローイングを披露する松本力

映像のためのドローイングを披露する松本力

 

マンガ家しりあがり寿の単純な線画アニメーション

マンガ家しりあがり寿の単純な線画アニメーション

 

客観性とフィクションの間を行き来する水越変重子

客観性とフィクションの間を行き来する水越変重子

 

現実と虚構、正気と狂気がせめぎあうハヴィア・テレーズ

現実と虚構、正気と狂気がせめぎあうハヴィア・テレーズ

 

緑子の1回目の上映を終えた黒坂圭太。ドローイング展示しています。

緑子の1回目の上映を終えた黒坂圭太。ドローイング展示しています。

恵比寿映像祭期間中は、恵比寿ガーデンプレイスへ!

 

第3回恵比寿映像祭は、恵比寿ガーデンプレイス様のご協力を
得て、今年もガーデンプレイスセンター広場でインスタレーション
作品を展示させて頂いております。

これは昨年から始まったことですが、東京都写真美術館が
恵比寿ガーデンプレイスに位置していることから、
センター広場を使って、野外展示を実現させたいと
願い出たことから事が始まりました。

野外作品展示するというのは、施工に始まり音響調整、安全面の
確認とアーティストの要望を受け入れて頂くには大変なことですが、
様々なご協力を得て実現しています。それもこの時代において
アートを理解し協力することは大切なことであり、フェスティバル
そのものを共に育てていきたいと御考え頂いたからです。

そんな恵比寿ガーデンプレイスでは、センター広場の作品展示のみならず、
各店舗様からもご協力を得ています。
期間中は、恵比寿映像祭プログラムチラシを店舗に持参頂くと
素敵な特典が受けられるメニューをご用意頂いております。

ぜひそのチラシをご覧になり、映像祭に足を運んだあとは
恵比寿ガーデンプレイスでもゆっくりと時間をお過ごし頂きたいと思います。

参加店舗のチラシをご覧のうえ、プログラムチラシをご提示ください

参加店舗のチラシをご覧のうえ、プログラムチラシをご提示ください

地域連携レポート/今日、明日から目白押し!

恵比寿映像祭,未分類 — yebizo @ 3:55 PM

今年から恵比寿映像祭は、地域と繋がりながら
「地域連携プログラム」を始めました。
恵比寿はアートやクリエイティヴに富んだ街。
日頃、そういった活動をしている文化施設及び団体と
テーマを共有しながら、共催関係で実施しています。

そして、いくつかの場所で本日、明日から目白押しの
プログラムがありますので、一部ご紹介致します。
詳しくはそれぞれのサイトをご覧ください。
———————

今日の夕方にはAITでアーティストークが行われます!

●AIT
「アニメーション ー 自分の思いに息を吹き込む」
恵比寿映像祭作家 中田周作と松本力を迎えて
日時:2011年2月21日(月) 19:00−21:00
http://www.a-i-t.net/ja/news/2011/02/ait-artist-talk-50.php
——————————————

そして、明日はamuで詩人三角さんを招いてのワークショップが予定されています。
三角さんはウェブサイトエッセイでも執筆くださった方です。
http://www.yebizo.com/jp/forum/forum_index.html

●amu  
浅き夢見しナイト 〜夢と言葉とイメージはなにを私たちに教えるのか
三角みづ紀(詩人・第10回中原中也賞受賞)

2011年2月22日(火)19:00~20:30

http://www.a-m-u.jp/
http://www.a-m-u.jp/event/2011/02/ebisueizo-m.html

東京都渋谷区恵比寿西1-17-2
03-5725-0145
http://www.a-m-u.jp/access.html <<アクセス
———————

こちらは、好評につき、チケットは完売しましたのでご紹介のみに留まります。
ヴィデオという新たなメディアのなかに日本を切り取ったジャン=シャルル・
フィトゥッシによる『日本の時』の上映に加えて、『忘れえぬ慕情』の主演
女優であり、これをきっかけに日仏の架け橋となられた女優・岸 惠子さんを
お招きし、当時の状況とその後のフランス映画と日本の関係について、
磯村尚徳TMF日仏メディア交流協会会長と対談していただく予定です。
●日仏会館
映像と講演:フランスの映画作家が見た日本 
『忘れえぬ慕情』から『日本の時』まで ~岸 惠子さんを迎えて

2011年2月22日(火)18:00~21:00
http://www.mfjtokyo.or.jp/ja/events/details/86.html
18:15~映画上映『日本の時』2008年 日本語字幕付70分
19:40~対談 岸惠子(女優・作家)×
       磯村尚徳(TMF日仏メディア交流協会会長、パリ日本文化会館前館長)
20:20~懇親会
03-5424-1141
東京都渋谷区恵比寿3-9-25
———————

そして、恵比寿映像祭開催でも足を運んでくださった
チェコアニメの巨匠ヤン・シュヴァンクマイエル氏の展覧会が
明日よりチェコセンターで開催します。また、24日にはDOMMUNEに同氏が登場。
本当に目白押しですね。

●チェコセンター
ヤン・シュヴァンクマイエル展 ~ 夢こそ真 ~ 
2011年2月22日(火)~2011年4月1日(金)
http://tokyo.czechcentres.cz/news/exhibition-mon-svankmajer/

シュヴァンクマイエル解体新書 第一章
DOMMUNE(ドミューン)にヤン・シュヴァンクマイエルが登場。 
http://www.dommune.com/
2月24日 19:00〜
ゲスト/ヤン・シュヴァンクマイエル
解説・訳/ペトル・ホリー(チェコセンター所長)
聞き手/五所純子(文筆家)
———————

昨夜のアレッシオ・シルヴェストリンと 青木尚哉。

昨夜の恵比寿ガーデンプレイスセンター広場は、
もうひと組のダンサーによるダンスインスタレーション。
600人ほどの観客の皆さんに囲まれて、パフォーマンスは始まります。

プロフェッショナルなバレエキャリアを持つのアレッシオと
多様なダンスキャリアを持つ青木尚哉のコラボレーションは見事でした。
LEDライトを装着した身体と身軽な動きがマッチ、また環境作品の
インタラクティヴな反応と音が効果的に働きます。

その様子を記録写真からご覧ください!

 

 

 

■彼らの次の公演は、22日(火)、24日(木)、26日(土)
18:15~18:45 恵比寿ガーデンプレイスセンター広場にて

アレッシオ・シルヴェストリン
Alessio SILVESTRIN

ベジャール・バレエ・ローザンヌ、リヨンオペラ座バレエ団を経て、
ウィリアム・フォーサイス率いるフランクフルトバレエ団に所属。
退団後もフォーサイスカンパニーのゲストダンサー、振付家として活躍。
2003年より日本を拠点にフリーランスアーティストとして活動を開始。
ブラジルのダンスカンパニーSão PauloConpanhia de Dança、愛知
芸術文化センター、Noism05、新国立劇場、山口情報芸術センター、
セルリアンタワー能楽堂などの委託により作品制作とプログラムを手掛ける。

青木尚哉
AOKI Naoya

ダンサー/振付家。16歳よりダンスを始める。ジャズ、モダン、
バレエなど様々なスタイルを学び、多くの振付家の作品に出演。
プロッフェッショナルダンスカンパニー 「Noism」(金森穣芸術監督)
の発足に参加。国内、海外ツアー(NY、チリ、ブラジル、モスクワ、韓国等)、
ほぼ全ての公演に出演。2008年の退団後、現在はフリーのダンサーとして
活動しながら、バレエ、コンテンポラリーダンスの指導、振付を行うほか、
関係性から生まれる身体の動きをテーマにしたワークショップ『コンタクト・
バランス』を定期的に開催している。

ようこそ日本へ、ローレンス・ジョーダン。

 

先日ブログでもご紹介したローレンス・ジョーダン。
2010年度アメリカ国立フィルム登録簿(NATIONAL FILM REGISTRY)に
選出されたニュースでご紹介したアーティストです。

第1回恵比寿映像祭とそして、今回も作品上映するあの
ブルース・コナーとともにフィルム・ソサイエティを組織し
サンフランシスコ発の実験映画のために映画館を立ち上げた同氏ですが、
今まであまり日本では紹介されてこなかったのです。

本日はそんな同氏がラウンジトークに参加してくださいました。
切絵コラージュによるアニメーション制作について、
作品を見ながらのレクチャーに、会場は満席。
彼の話をまじかに聞いて、シュールな描写、夢の中を
さまようような表現手法の説明に、思わず引きこまれた方も
多かったのではないでしょうか。

ローレンス・ジョーダン氏

ローレンス・ジョーダン氏

 

質問する奥さま

質問する奥さま

 

熱心に聴き入る観客の皆さん

熱心に聴き入る観客の皆さん

ラウンジトーク、美術館における映像の収蔵…

美術館における作品収蔵は、近年まで絵画や造形など
物質(物体)としてのものが多く、その収蔵方法も
温度や湿度など様々な条件をチェックしながら、
厳重にかつ慎重に収蔵をしてきました。
当館(東京都写真美術館)でも写真収蔵など、
日々行われていることです。

本日ラウンジトークで繰り広げたトークは
美術館における「映像」収蔵や展示などについてです。
チューリヒのキュレーターを招いて議論を致しました。

映像はメディアを介して実現出来るものでありますが、
そのメディアは、年々進歩する為、作品制作を行っても
そのメディアそのものの形式や反映する機材の状況によって、
収蔵の期限や展示に大きく影響します。

その数々の問題点や今後における必要な視点について、
熱く語りあいました。国が異なっても抱える状況は
近しいものが多く、様々に意見交換致が出来意義深い
内容となりました。

 

ミリアム・ヴァラディニス(チューリヒ美術館キュレーター)

ミリアム・ヴァラディニス(チューリヒ美術館キュレーター)

 

恵比寿映像祭ディレクター 岡村恵子

恵比寿映像祭ディレクター 岡村恵子

ヤン・シュヴァンクマイエル氏、上映後のトーク。

現実と夢の世界で二重生活を送る男、その奇妙な
オブセッションをブラックユーモアとともに描いた新作、
ヤン・シュヴァンクマイエルの夢〜最新作《サヴァイヴィング
ライフ -夢は第二の人生》を本日、日本初プレミア上映致しました。

同氏としては、この作品は夢を具現化した世界なのだそうです。
図らずも恵比寿映像祭のテーマが「デイドリーム ビリーバー!!」で
あったことが奇遇であり、かつ作品選定及びご依頼のきっかけともなりました。

上映後のアフタートークということもあって、ヤン・シュヴァンク
マイエル氏の語りにも熱が入ります。
実際の作品制作について、作家個人の口から語られる言葉には
説得力と知られざる背景も明らかとなり、聞き入る人の心に
響いたものと思います。質問される方々の熱の入った質問に
丁寧に答えて頂いた姿も印象的でした。

今後も日本で様々に活躍される予定があるそうですので、
皆さまも今後の活動にご期待ください。

 

 

 

« 前ページへ次ページへ »
Copyright (C) 2008 Tokyo Metropolitan Museum of Photography All Rights Reserved.