大口孝之 / OHGUCHI Takayuki
立体映画研究家。1959年岐阜市生まれ。日本初のCG(コンピュータ・グラフィックス)プロダクションJCGLのディレクター。富士通において花の万博(1990)で公開された世界初のフルカラーIMAXドーム3D映像「ユニバース2~太陽の響~」のヘッドデザイナーなどを経てフリー。NHKスペシャル「生命・40億年はるかな旅」のCGでエミー賞受賞。雑誌「映画テレビ技術」で「立体映像 新時代」、WEB「映画.com」で「第三の革命 立体3D映画の時代」を連載中。代表的著作「コンピュータ・グラフィックスの歴史」(フィルムアート社)。女子美術大学短期大学部、東京芸術大学大学院映像研究科、岐阜県立国際情報科学芸術アカデミー(IAMAS)非常勤講師。
Q1. あなたにとってもっとも忘れがたい映像はなんですか?
A. つくば博・富士通パビリオンのOMNIMAX 3D作品「ザ・ユニバース」(1985)
Q2. 忘れがたい映像について理由を教えて下さい
A. 当時、つくば博・三和みどり館の映像を担当していましたが、富士通パビリオンに圧倒され、ぜひ続編に参加したいと富士通の部長に直談判しました。そして花の万博・富士通パビリオンのIMAX SOLIDO作品「ユニバース2~太陽の響~」(1990)のヘッドデザイナーを担当することができ、ここから私の立体映像への興味が始まりました。
Q3. あなたにとって「まだ見ぬ」映像とはなんですか?
A. 東宝の「飛び出した日曜日」「私は狙われている」と、松竹の「決闘」。この3本は1953年に制作された、日本初の商業用立体映画(短編)です。海外では、こういった珍しいフィルムのアーカイブが盛んですが、日本では特殊フォーマットであることを理由に、完全に無視されています。特殊である方が貴重ではないかと思うのですが。