原研哉 / HARA Kenya
1958年生。グラフィックデザイナー。日本デザインセンター代表。武蔵野美術大学教授。アイデンティフィケーションやコミュニケーション、すなわち「モノ」ではなく「コト」のデザインを専門としている。2000年に「RE-DESIGN──日常の21世紀」という展覧会を制作し、何気ない日常の文脈のなかにこそ驚くべきデザインの資源があることを提示した。2002年に無印良品のアドバイザリーボードのメンバーとなり、アートディレクションを開始する。2004年には「HAPTIC──五感の覚醒」と題する展覧会を制作、テクノロジーにモチベーションを奪われがちな現代のデザインの文脈に対して、人間の感覚のなかに大きなデザインの資源が眠っていることを示した。長野オリンピックの開・閉会式プログラムや、2005年愛知万博の公式ポスターを制作するなど国を代表する仕事を担当している。2007年には第1回TOKYO FIBER展のディレクターを担当し、高度化する合成繊維を用いた新しいクリエーションの領域と可能性を表現している。著書『デザインのデザイン』(岩波書店、2003)はアジア各国語版をはじめ、2007年にはラーズ・ミュラー・パブリッシングから英語版が出版されている。
http://www.ndc.co.jp/hara/home/index.html
Q1. あなたにとってもっとも忘れがたい映像はなんですか?
A. 自分を映像で見た時には戦慄した。
Q2. 忘れがたい映像について理由を教えて下さい
A. 自分は自分をいかに知らないかを突きつけられたから。
Q3. あなたにとって「まだ見ぬ」映像とはなんですか?
A. 自分の目に映じ続け、脳に露光し続けいている映像をもう一度同じ速度で見るようなことかな。そこに映像の本質と不可能性が同時にある。