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ロジャー・パルバース

ロジャー・パルバース / ROGER Pulvers
作家、劇作家、演出家。東京工業大学世界文明センター長。1944年NY生まれ。UCLAおよびハーバード大学大学院で学ぶ。ワルシャワ、パリに留学後、67年に初来日。72年にオーストラリア国立大学に赴任し日本語や日本文学を講義。 82年映画『戦場のメリークリスマス』で助監督をつとめたあと再び来日し演劇活動をおこなう。文化庁長官表彰 (文化発信部門 2010年)、第27回テヘラン国際映画祭脚本賞受賞「明日への遺言」、第18回宮沢賢治賞受賞など。主著に『ほんとうの英語がわかる51の処方箋』(新潮選書)『新バイブル・ストリーズ』(集英社)『英語で読み解く賢治の世界』(岩波書店)等多数。

Q1. あなたにとってもっとも忘れがたい映像はなんですか?
A. 生きた死体です。夢というより、むしろいつまでたっても終わらぬ悪夢です。
ダルトン・トランボ監督・脚本、1971年の映画『ジョニーは戦場へ行った』の主人子ジョニーは、第一次世界大戦の最後の日に両手と両足を失う。顔まで消されているが、意識はある。戦争の「おかげで」、閉じ込め症候群となった。すべての人類をメタファー化する映像である。

Q2. 忘れがたい映像について理由を教えて下さい
A.  原題 “Johnny Got His Gun”は、アメリカ政府が若い男を戦場へ呼びかけるために使ったスローガン “Johnny, get your gun”を皮肉的って付けられた。戦争や戦争映画の大好きなアメリカで生まれたごくごく数少ない反戦映画の一つだ。戦後のハリウッドでその名前がブラックリストに載せられたトランボは、ペンネームを使って何本かの脚本を担当し、没後17年目の1993年に『ローマの休日』のアカデミー脚本賞を受賞。

Q3. あなたにとって「まだ見ぬ」映像とはなんですか?
A. 戦犯として国際裁判所の被告席に立つブッシュ前大統領とブレア前首相の映像を一度テレビで見たい。

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