眼孔暗闇が、空と海との青い光に浸されて、眼球は青い星となる。
やがて星は寸暇の夢の時間を過ごした後に、斜めから射し込んで来る太陽の赤い炎によって燃え上がり、消滅する今際の際に最大の光を解き放ち、再び空っぽの眼孔暗闇に帰還する。
生西掛川の映像が静かに投影され、角田俊也の振動音と音男の波動音がタグチのサラウンド音響システムで場内を満たし、世紀を駆け抜ける天才山本精一のギターが空間を切り裂くのだ。(生西)[*パンフレットより]
生西康典(映像/音響編集)
自らの作品制作とともに、「映像作家徹底研究」シリーズなど、新旧の映像作家の新境地を引き出すライヴ・イヴェントを多数企画。田名網敬一、大竹伸朗、山口小夜子、大友良英、山本精一など、さまざまな領域の作家たちとともに、独自の世界観を展開した作品を世に送り出す。
掛川康典(映像/音響編集)/1972年生まれ。
1996年よりteevee graphicsに参加。テレビCM、ミュージック・ヴィデオ、ドキュメンタリー、ファッション・ショー、などの映像演出から、ヴィデオ&サウンド・パフォーマンス、さらにVJとしての顔を持つ。
山本精一(ギター)
1980年代後半以来「Boredoms」「思い出波止場」「羅針盤」など数々のバンドに参加。神域ともいわれる演奏で名高いギタリスト。ソロ活動や数多くのコラボレーション、映画音楽、執筆活動などジャンルに縛られない多彩な活動を展開。
(photo © Islay and Nicolay)
角田俊也(音源提供)
振動の観察・描写をテーマにフィールド録音、インスタレーション、パフォーマンスなどの制作を行う。ヒバリ・ミュージック、Hapna等からCDを発表。
音男(音源提供)
1978年よりCM、映画、音楽等の録音、MIX、サウンドデザインを主な仕事とする。とくに得意なのはFIELD RECORDING。写真のように音を切り取る。2006年、カンヌ映画祭でグランプリ受賞の映画『殯の森』(監督:河瀬直美)で録音、音楽録音(FIELD RECORDING)を担当。